酒鬼薔薇聖斗事件犯行声明文





1997年


5月28日
殺された子供の生首に
咥えさせられていた挑戦状





鬼薔薇聖斗
さあゲームの始まりです

愚鈍な警察諸君
ボクを止めてみたまえ

ボクは殺しが愉快でたまらない

人の死が見たくて見たくてしょうがない

汚い野菜共には死の制裁を

積年の大怨に流血の裁きを

SHOOLL KILLER
学校殺死の酒鬼薔薇
 
 
6月4日
神戸新聞社に配達された犯行声明文
(投函されたのは6月3日)








神戸新聞社へ



この前ボクが出ている時に
たまたまテレビがついており、

それを見ていたところ、

報道人がボクの名を読み違えて
「鬼薔薇」(オニバラ)
と言っているのを聞いた。



人の名を読み違えるなどこの上なく
愚弄な行為である。

表の紙に書いた文字は、

暗号でも謎かけでも当て字でもない、

嘘偽りないボクの本名である。

ボクが存在した瞬間からその名がついており、

やりたいこともちゃんと決まっていた。

しかし悲しいことにぼくには国籍がない。

今までに自分の名で人から呼ばれたこともない。

もしボクが生まれた時からボクのままであれば、

わざわざ切断した頭部を
中学校の正門に放置する
などという行動はとらないであろう。




やろうと思えば誰にも気づかれずに
ひっそりと殺人を楽しむ事もできたのである。

ボクがわざわざ世間の注目を集めたのは、

今までも、
そしてこれからも
透明な存在であり続けるボクを、

せめてあなた達の空想の中でだけでも
実在の人間として、認めて頂きたいのである。

それと同時に、

透明な存在であるボクを造り出した義務教育と、

義務教育を生み出した社会への
復讐も忘れてはいない。




だが単に復讐するだけなら、

今まで背負っていた重荷を下ろすだけで、

何も得ることができない。




そこでぼくは、

世界でただ一人
ぼくと同じ透明な存在である友人に
相談してみたのである。

すると彼は、

「みじめでなく価値ある復讐をしたいのであれば、

君の趣味でもあり存在理由でもあり
また目的でもある殺人を交えて
復讐をゲームとして楽しみ、

君の趣味を殺人から復讐へと
変えていけばいいのですよ、

そうすれば得るものも失うものもなく、

それ以上でもなければそれ以下でもない
君だけの新しい世界を作っていけると思いますよ。」




その言葉につき動かされるようにして
ボクは今回の殺人ゲームを開始した。




しかし今となっても
何故ボクが殺しが好きなのかは分からない。

持って生まれた自然の性としか
言いようがないのである。

殺しをしている時だけは
日頃の憎悪から解放され、

安らぎを得る事ができる。

人の痛みのみが、

ボクの痛みを和らげる事ができるのである。







最後に一言



この紙に書いた文で
おおよそ理解して頂けたとは思うが、

ボクは自分自身の存在に対して
人並み以上の執着心を持っている。

よって自分の名が読み違えられたり、

自分の存在が汚される事には
我慢ならないのである。

今現在の警察の動きをうかがうと、

どう見ても内心では面倒臭がっているのに、

わざとらしく
それを誤魔化しているようにしか思えないのである。


ボクの存在をもみ消そうとしているのではないのかね。

ボクはこのゲームに命をかけている。

捕まればおそらく吊るされるであろう。

だから警察も命をかけろとまでは言わないが、

もっと怒りと執念を持って
ぼくを追跡したまえ。

今後一度でもボクの名を読み違えたり、

またしらけさせるような事があれば
一週間に三つの野菜を壊します。

ボクが子供しか殺せない
幼稚な犯罪者と思ったら大間違いである。







― ボクには一人の人間を
二度殺す能力が備わっている ―



P・S 頭部の口に銜えさせた手紙の文字が、
雨かなにかで滲んで読み取りにくかったようなので
それと全く同じ内容の手紙も一緒に送る事にしました。







(声明文を包んでいた紙の裏に)



ボクの名は酒鬼薔薇聖斗

夜空を見るたび思い出すがいい
 
 












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